アナム&マキ
 interview●aco nagata 

今年1月にはロンドンでのライブも大成功!そして独立後初のAL『LOVE&HATE』が 6/11リリース。3枚目にして名作と呼ぶに相応しい楽曲の完成度、そして表現力の豊 かさ。彼女らしさを十二分に閉じ込めた本品は本人達も超納得の仕上がり。アナマキ のマスターピースここに完成!













 ―まずはロンドンでのライブの事から伺いたいのですが。 

アナム(以下A)「事務所を立ち上げてから、昨年末まではワンマンライブをやったりとか、 キャンペーンしたりとか、自分達なりにやるべき事をやってきてて。でもやっぱり曲を作っ てなんぼっていうのがあるので、その為にもリフレッシュせなあかんなぁって話してたんで すよ…刺激をもらう為にも休んで海外に行きたいよなぁって」 

―もともとは観光目的? 
A「そう!サイトシーン。ただライブはやりたいよねって」 

―ライブスケジュールをはある程度決めてから行ったの? 
A「行く前には3本くらいしか決まってなくて。でも蓋を開けてみれば最終的には2日くらい しかオフがなくて、びっくりした(笑)最初にやったライブが凄く評判よくて、次の日から BBCライジオ出ぇへんとか、写真一緒に撮ろーよとか…」 

マキ(以下M)「そうそう。ライブハウスもう1個ブッキングできたよとかね。凄く忙しかっ たんやけど。でも行った甲斐があったなと思いましたね。日本でずっとデビューしてからやっ てて、色んな人からココいいね、とかココあかんねとか言われて、自分達ってこーなんちゃう かなって思えてきた時期やったし、その気持ちってどこまでホンマなんやろ?とか、人から見 たらどーなんやろ?とか、予備知識のない人達から見たらどーなんやろ?とか。そういうのも 知りたかったし、海外で何処までいいねって言われるんやろーって。でも行ったら興味持って くれた人がいっぱいいて、あ、自分達はこのまま行けばいいんやって。凄く自信に繋がりまし た」 

―いきなり海外行って、正直緊張とかはなかった?
A「ちょっと緊張はしました。最初ライブやっている時は震えてたんですけど、始まったらも うね!MCとかも言葉分からへんから、これって何て言うんですか?って感じで聞きながらや ってたし…(笑)」

M「一番最初は緊張しましたよ!!一発目はプールバーでやったんですよ。DJブースしかない ような所にレンタル機材を持ち込んで。そこがね凄く反応良くて…だからホットしたし。心配し てたのは英語だけなんですよ!MCで何を伝えたらいいんやろうって」 

A「けど、最後のライブはっちょっと笑いとれてたよな」 M「取れてた取れてた!それって笑いを取るのが大事みたいな発言やけど(笑)」 

―でも確かにコミュニケーションは取れてたって証拠ですよね? 
A「そうそう。コメディアンじゃないよ!私達ミュージシャンですよ!なんつって(笑)」 

―曲はどんな感じの構成? 
A
「もう日本語のまま、日本でやってるのと同じで。オリジナルで、もちろん新しいアルバムか らもやりましたよ」 
M「そうそう。で、音楽をやっている上で英語を喋られへんっていう事なんて、ちっちゃい事な んやなって実感しましたね。そればっかり気にしてたから」 

―アルバムはもう出来上がってから行ったんですか?
A「録りは全部終わって、やったぁ〜って感じで行きましたね」 

―アルバム制作のスケジュール的にはどうだったんですか? 
A
「3ヵ月くらいかかったのかな。ライブとか挟んでましたけど、わりとゆっくり確認し合いな がらできたって感じなんですけど。キタロウさんの家行って、コーヒー入れてもらって、タバ コ吸って、ハイっ今日は何やろかー??みたいな(笑)」 
M「明日何の曲やります〜?って聞いても、うーん分かんない(笑)明日になってからでいいん じゃない?みたいな。予習したりとか、そんなんしても関係ないから。もっとリラックスしてや った方がいいからって」 

―それってケセラセラみたいな感じですよね。 
A「そうそう、いいんじゃないなんでも?!って」 
M「それもすごく勉強になりましたね。リラックスしてるから弱い曲になってるかっていうと、そ うじゃなくて、リラックスしてその曲とか気持ちに素直に向き合えてて、それが変に伝えなあかん !みたいな気負いが全くなかったので、曲とか言葉とかが自然に入ってきました」 

―内容的には恋愛モノで行こうっていうのがあったんですか? 
A
「そうですね。それはもう独立してアルバム作りたいなって話してた時から、そういうので行こ うって思ってましたね。私達の今一番やりたいのをやろうって」 
M「恋愛ってほんと一つのテーマでこんだけ色んな気持ちがあるし、いろんな方法で表現したりと か、どっか絶対共感してもらえる部分があるし。誰もが恋愛なんて絶対してるわけじゃないですか。 だからあえて。これだけに絞ってみようやって」 

―タイトルも面白いですよね。全く対極にある言葉で。しかもアナマキを象徴してるっていうか。 
M「そうですね。アナム&マキというこの二人もすごく反対のものを持っていて。声質もそうやし、 考え方とか物の見方とか、すごく相反してるんですよ。でも一緒に共感しながらやってて。じゃあ LOVEってくるとHATEでって」 
A「全然違ってる2人ですけど何か表裏一体というか。二人で一つっていう音楽をみせてるところ で。自然に決まりましたね。自分達の存在がそうやから素直にでてきた」 

―楽曲的にはいろんなアプローチがありましたよね。 
M「自分達だけじゃなくてキタロウさんのアイディアもあたし、3人で作ったアルバムやから。面白 い要素がいっぱいあって。キタロウさんは、自然に出てるものをうまく料理してくれるというか」 
A「ゴッタの時からもそうなんですけど、あれ?こんなん言ってたけ?って後で聴いて気付くと、 あれ歌ってたのアナムだよみたいな」 
M「自分達っていうのがよりよく出てるアルバムなんやろうなって。それは歌ってる姿だけじゃな くて自分達がライブしてるような部分が見えたり、レコーディングしてる姿が見えたりだとか。ま ぁキタロウさんが上手く出してくれはった。そういう意味でもアナム&マキを知ってもらうにはいい 1枚になったのかなって思います」 
A「それは3枚目やったからできたんやないかなって。やっぱ1枚目とかって我武者らにやってても 、後から見たらめちゃくちゃやん!って思う事が多かったんですけど、やっとなんか自分達で判断 できるようになってきたんかなって。自分達がやりたいこととか、歌いたい事とかが見えてきた中 で自信持ってできたんで。それがお客さんにも届くんちゃうかなって」 

―だからこう凄くリラックスした感じが伝わってくるんですね。やりたい事ができたんだろうなっ て。それが凄く伝わってきますよ。 
A「だから例このアルバムが売れへんかっても。すんません、未熟でしたって正直に言えるってい うか」 
M「そうそう」 
A「それやったら、じゃあ自分らで、めちゃめちゃええアルバムできたからって手売りするわ!み たいな(笑)」 
M「そのくらい自信持ってるんで」 
A「だから長く、いろんな人に届けられたらいいなって」 

―そんなアルバムを携えて、レコ発ツアーもありますが…。 
M「あの二人(キタロウさんと沼沢さん)と一緒にライブをやれるってだけで自分達は嬉しいし。お 二人も本当は凄く忙しい方なんで、バンドでワンマンやるとなると大変なんですけど、でも本当に 自分達のやりたい形をみせたいっていう。頼りがいのある方達なんで、今から楽しみです」 

―アナムは? 
A「いや、ホントね、自分達アホなことばっかり考えてるんですよ。楽しく生きる事に精一杯力を 注いでいるんですよ。もうやりたいことがいっぱいあって!!」 

 

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『LOVE & HATE 』 
6/11 ON SALE!

PROFILE アナム&マキ '79年生まれ、大阪出身。河島亜奈睦と本夛真季の2人からなるアグレッシブアコースティック ギターバンド。'00年ワーナーミュージックジャパンから『戦え!野良犬』でデビュー。'02年 8月本人達が経営するHOLE&ROLLを設立。現在はバンドスタイルでのライブやベーシスト、パ ーカッショニストとの3人ライブ、アコースティックライブとフレキシブルに活動中。



NEW AL『LOVE &HATE』6/11 ON SALE! PROFILE