interview

完成度の高さを見せつけた前作の1st AL「DON'T TRUST ANYONE BUT US」がオリコン インディーズチャート初登場11位!今年の夏にはR.S.Rにも出演し、全国20本のライブツ アーも行った彼ら。ハードスケジュールの中、約半年で早くもミニAL「My Own Destru ction」が完成!一度聴けば、心を鷲掴みにされるような耳馴染みのよいメロディーと、軽 快なパワフルポップで聴き終えた後には爽快な気分にさせられるエルレ節炸裂な本作…その 意図とは?!

 

●ミニアルバムとはいえ、前作から半年という短いインターバルで、しかもライブスケジュー ルの合間を縫ってのリリース、正直レコーディングは大変だったのではないでしょうか? または、すでに前作のAL「DON'T TRUST ANYONE BUT US」から次ぎへのイメージングが できていたとか? ―そうっすねー。スケジュールは確かにきつきつだっ たけど、曲、特にメロディーに関しては苦労して作った記憶はないですね。レコーディン グと並行してやってたライブからも、作詞なんかにいいフィードバックはあったし。まぁ 確かに休みはもうちょっと欲しかったですけどね。前のアルバムをとりおわって10日ぐら いしてからかな、なんか「俺はまだ実力を出し切ってないんじゃないか」って思いが沸き 出して来て、意外とすぐに新作にとりかかりました。でも俺はそんなに器用じゃないので、 CD全体を見据えて作曲をしたことがないんです。とにかく今書きたい曲を一曲一曲作って いって、ある程度の曲数になったらリリースする、って感じなので今回もCDが出来上がる まで全体像はあんまり見えてませんでした。だから次作へのイメージングというよりは、 創作意欲だけは前作をとり終わった直後からあった、って感じかな。

●前作もテンポの速い、遅いはあったものの、基本的に一度聴けば心をグッと掴まれるような耳 触りのよいメロディーと、パンキッシュさも含んだパワフルなポップサウンドがエルレの持ち味 だと感じました。今作はそれに更に磨きがかかったというか…。ある意味表現したい事への的が 絞れたのかな?と感じたのですが。 ―そお・・ですね。分かり易くなってますよね。確かに。でも俺的には今回いわゆるエル レの良さとか持ち味ってみんなが言うような部分って、完全に無視して作ったつもりなん ですよね。なんつーか・・ただ今唄いたい曲を正直に書いただけで。あまのじゃくなんで、 「これがエルレだよね」なんてことを言われると全く違うことをやりたくなるんすよ。で も確かに「これがやりたい!!」って思いは今回ホントに強烈だったからなぁ。的が絞れ てたってのはそういうことなのかな。

●エルレの始まって以来に近い最速ナンバーから始まる本作。一曲目からワーッっていう感じで 駆け抜けていくんですが、迷ってたり考えてるヒマなんかないぞ!みたいな(笑) 作品タイトルの「My Own Destruction」=自己破壊にも象徴されるように、この作品ではやはり、 一つ新しい殻を破ったようなものを目指したのでしょうか?今回のアルバムでは何を一番表現した かったですか? ―うーん。さっきも答えた通りアルバムにコンセプトを持って臨んでないので一概には言 えないんだけど、まあようするに「嫌だ」って文句いいながらしぶしぶ受け入れているも のって結構みんなあるみたいで、俺はそれが大嫌いで、「嫌いならぶっ壊せばいいじゃん」 みたいなことを言いたかったんだと思う。もちろん、嫌いな自分も叩き壊して、新しい自 分にしちまおうかな、って気分でもありました。殻をやぶる、ってのとはちょっとちがく て、みんなが持ち始めた俺らに対するイメージとか、俺が俺自身に持ち始めたイメージ っていう枠からちょっとはみでたものを作りたいなぁとは思ってました。そうしないと身 動きとれなくなるような気がしてたんですね。

●アルバムを頭から聴いて行って、私が一番心に残ったのは5曲目の「Jamie」でした。その歌詞の 中にもアルバムタイトルと同じ「my own destruction」という言葉が出て来ますよね?やはりこ の曲が一番最初にできて、そこからアルバムを構築していたという感じでしたか? いやいや。ぜーんぶとり終わってマスタリング前日に、全曲の歌詞とにらめっこしながらア ルバムタイトルを探しました。でもJamieは確かに最初の方にできてましたねぇ。

●あとこのアルバムで特筆すべきは、ひしひしと伝わってくるライブ感!最初に聴いた瞬間に、あっ ライブ見てみたいな〜という気持ちになりました。演奏面でこの感じを出すためにこだわった部分は ありますか? ―いや?特にないです。なんだろ、リバーブとかってあんまり好きじゃないんですよ。歌下 手な奴のごまかしみたいで。歌がデットでオンだとサウンドもどうしてもオンになる。そこ にアンビをちょっと足していくと、あーいうサウンドになるんですよね。意外とあんまり細 かいとこに目を向けないでノリを大事にしてるんで、楽器はベーシックな部分はみんなでせ ーの、どんってとります。一発どりってやつですね。だから自然にライブ感がでるのかな。 まあ今回の曲はどれもライブがないと完結しない曲なので、特にそう聴こえるのかもね。

●11月には四国でのライブも予定されています。今回はどんなステージを見せたいですか? また、エルレのライブの醍醐味とは?? ―醍醐味は、ずばり、何やってもいいってこと。ウチのライブはこう見てくれ!ってのもな いし、「こうやりますよ」ってのもない。曲順も曲目も、気分で変わるしステージ上で変え ることもよくあります。MCも何喋るかなんて考えてないし、ステージ上で別の誰かになろ うとも思わない。俺がそのままステージに立って、そのときやりたいことをやりたい放題や るだけなので、見る側も好きなことやりたい放題やってください。

●では最後に、四国のファンにメッセージをお願いします! ―今回のCDは超快便作!宿便全部出た!って感じ。こんなに多くの人に聴いてもらいたい ってCDが出来たことはなかったです。聴いて下さい。で、気に入ったらライブにぶっこわ れに来て下さい。

●個人的に質問です。細美さんはどうしてそんなに英語の発音が美しいのですか?? ―そうでもないっすよ。全然ネイティブじゃないです。ただ英語はもともと好きだったし、 わけあってしばらく英語メインで生活してたこともあり、普通に喋れます。海外に行って住 め!って言われても言葉のことはなんの心配もない程度には。だからですかね。なんで英語 で生活してたのかってのは随分と長い話になってしまうので、一番わかりやすいエピソード をあげると、日本でのルームメイトが外国人だったってことかな。

ELLEGARDEN●(エルレガーデン)
Vo.&G./細美武士、G.&Cho./生形真一、B.&Cho./高田雄一、Dr.&Cho./高橋宏貴
'98年結成。'01年5月に1st CD「ELLEGARDEN」をリリース。これを皮切りに半年に渡り、 「Street Tour 2001」で北海道〜九州縦断を4往復。またライブハウスインストアイベント などを精力的にこなし、知名度を上げる。'01年10月にリリースした1st MAXI「Bare Foot」 がTOYOTAのCMソングとしてO.A.。さらにFM各局でのチャートにインディーズながら殴り込み。 今年4月にリリースされた1st AL「DON'T TRUST ANYONE BUT US」は各方面で高い評価を 受け、全国ツアーも成功、8月北海道のライジングサンロックフェスティバルにも出演を果たした。


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